≪MERSに続き…韓国危機感≫
中国人民元の連日の切り下げに韓国経済が危機感を強めている。スマートフォンなどIT関連製品で韓国企業と競合する中国企業が、元安により価格競争力を強めることへの警戒だけではない。元安を受けて韓国を訪問する中国人観光客が財布の口を締めかねないとの懸念もある。中東呼吸器症候群(MERS(マーズ))騒ぎがようやく収まり、中国人観光客の“爆買い”復活に期待していただけになおさらだ。
聯合ニュースによると、免税店の関係者は「MERSの影響で中国人観光客相手の売り上げが前年より40%以上落ち込んだが、今後も同様の傾向が続く恐れがある」と頭を抱えている。
大手紙の朝鮮日報は8月13日付社説で、「韓国の輸出企業はすでに円安の余波で業績不振に陥っている。さらに人民元安が加われば、日本企業と中国企業双方に圧迫される」と指摘した。(ソウル 藤本欣也/ SANKEI EXPRESS)