8月20日、北朝鮮の砲撃情報を受け、国家安全保障会議を招集した韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領(中央)。朴大統領の訪中には、挑発を続ける北朝鮮を牽制する狙いもある=2015年、韓国・首都ソウルの青瓦台(ロイター)【拡大】
韓国大統領府は20日、朴槿恵(パク・クネ)大統領(63)が9月2~4日に中国を訪問し、北京で3日に開かれる抗日戦争勝利記念行事に出席すると発表した。天安門前で行われる軍事パレードを観閲するかは「さまざまな状況を把握しながら検討中」としている。習近平国家主席(62)との中韓首脳会談は2日にも行われる見通しだ。
大統領府の発表によると、朴大統領は4日に上海で開かれる「大韓民国臨時政府」旧庁舎開館式典にも出席する予定だ。大韓民国臨時政府は1919年に独立運動家らが樹立。抗日戦勝記念行事のみならず旧庁舎開館式典にも出席すれば、歴史問題で「中韓共闘」をアピールする場になる可能性がある。
北朝鮮は地雷埋設などで韓国を挑発。20日には、北朝鮮が韓国を砲撃、韓国は砲弾数十発で反撃する事態も発生した。朴大統領としては、今回の訪中で中韓関係の緊密ぶりを強調することで、牽制(けんせい)する狙いがある。