決まっていたライン
初めて公表した関連工事費など131億円を合わせ、2651億円という空前の規模に膨らんだ計画を見直す以上、費用縮減は安倍政権の「至上命令」(政府筋)だった。20日ごろにまだ1700億円を超えていた総工費は、遠藤利明五輪相の指示で1640億円まで切り詰められた。
さらなる圧縮へ最後の検討事項として残ったのが観客用の冷暖房設備。「国民にぜいたくだと思われるのではないか」。27日午後、官邸の執務室で、蒸し暑い夏に不慣れな外国人や障害者への配慮を説く遠藤氏に対し、冷暖房で100億円掛かると聞いた首相は難色を示し、除外が決まった。
代わりに暑さ対策に充てる10億円を加え、上限問題は決着した。「マイナス1000億円という『ライン』は決まっていた節がある」。関係者は首相周辺の「空気」を解説した。