新たな方向性は定まったが、失った時間も大きい。本来なら10月に着工するはずだった工事はこれから設計、施工業者の選定に入る。
建設の事業主体は、旧計画でずさんなコスト管理や入札の不手際などに批判が相次いだ日本スポーツ振興センター(JSC)が引き続き担う。大会組織委員会の森喜朗(よしろう)会長が「JSCや文部科学省が扱う素材ではなかった」と語るように、大規模公共事業に不慣れなJSCの能力を疑問視する声は根強い。
総工費が膨張した経緯を検証する文科省の第三者委員会が報告をまとめるのは9月中旬。問題点の洗い出しが終わっていないことへの批判もあるが、遠藤氏は「工期を考えると(整備計画は)今月中にまとめないと間に合わない」と苦しい事情を説明した。今後は関係閣僚会議が進捗(しんちょく)状況で定期的な報告を求めるなど「監視」を強める。