国会で開かれた消費税率引き上げに伴う負担軽減策の検討委。中央はあいさつする自民党の野田毅(たけし)税調会長=2015年9月10日午後(共同)【拡大】
「増税困難に」
来年1月から始まるマイナンバー制度は、安全面の配慮から、番号の利用を一部の行政手続きに限定した。番号カードを日常的に使わせる今回の案は、個人情報保護の面で不安が残る。
市民団体「共通番号・カードの廃止をめざす市民連絡会」(東京)の宮崎俊郎さん(54)は「カードを持つかは自由に選べる制度設計のはずだ」と話し、カード所持を半ば強制する還付案を批判する。「カードをいちいち買い物で使うのは面倒だし、持ち歩いている間に落とすのが心配」と東京都小金井市の主婦(72)も不安げだ。
膨大な小売店に端末を設置する難しさ、システム構築に税金を投入する問題も指摘される。東京都世田谷区で小売店を営む男性店主(49)は「商店街には年配の店主もいるが、端末の操作を覚えるのは難しい。設置費用も必要となれば商売をやめる店が出てくるかもしれない」と懸念する。
第一生命経済研究所の永浜利広主席エコノミストは「還付案は購入時の負担感を和らげることができない。国民の不満が高まれば、今後の増税が政治的に困難になる可能性もある」とみている。(SANKEI EXPRESS)