カワボウ繊維をはじめ、繊維産業に携わる若手経営者らが集まり、開発したのが「岐阜シャツ」だ。和紙を裁断してよった「和紙糸」を横糸に、縦糸にポリエステル糸を使って布を織り、メンズ用シャツに仕立てた試作品が出来上がった。デザインは岐阜ゆかりの武将、織田信長が陣中で着ていた「陣羽織」を参考にした。来年のクールビズ需要にあわせた販売を計画している。
和紙糸用の美濃和紙は、本来の原材料である植物コウゾを作る農家が全国的に減っているため、フィリピン産のマニラ麻を使って作り、布作り、裁断、縫製まで県内の工場で行う。和紙はパルプが原料の洋紙に比べ、薄くて丈夫、吸湿性に優れているとされ、シャツの手触りは麻に近い。難点はコストが高いこと。和紙の使用比率は43%で、100%にすると値段は倍以上に跳ね上がる。品質面でベストの比率を目指した改良を進めていくという。
「『メード・イン岐阜』の商品を、沖縄のかりゆしのように定着させたい。東南アジアのような熱帯の土地でも需要は見込めるはず。将来的にはコストを下げて、品数を増やし、輸出も考えたい」と川島さんは言う。