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【佐藤優の地球を斬る】勝算なき日露外相会談 (2/4ページ)

2015.9.19 08:30

シリアのバシャール・ジャファリ国連大使(右)と言葉を交わすロシアのヴィタリー・チュルキン国連大使。ロシアの軍事支援強化が米露関係の緊張を高めている=2015年8月7日、米ニューヨーク、国連安全保障理事会の議場(国連提供・共同)

シリアのバシャール・ジャファリ国連大使(右)と言葉を交わすロシアのヴィタリー・チュルキン国連大使。ロシアの軍事支援強化が米露関係の緊張を高めている=2015年8月7日、米ニューヨーク、国連安全保障理事会の議場(国連提供・共同)【拡大】

  • 作家、元外務省主任分析官の佐藤優(まさる)さん=2014年3月20日、東京都新宿区(大里直也撮影)

 シリア支援「米への挑戦」

 特に深刻なのはロシアがシリア軍に最新の近距離対空防御システム(高射ミサイル砲複合)「パンツィーリ(ロシア語で鎧(よろい)を意味する)S1(NATOコードネームでは、SA-22グレイハウンド)を供与したことだ。この兵器は、有人、無人を問わず固定翼機、回転翼機、精密誘導爆弾や巡航ミサイル、弾道ミサイルをも迎撃することができる。航空目標だけではなく、軽装甲車両などの地上目標も撃破可能である。シリア兵がこのシステムを運営することはできないので、ロシア兵が実際には戦闘に従事している。ロシアによる軍事支援の結果、「イスラム国」(IS)と反政権のシリア自由軍による二正面作戦を強いられ、権力基盤が脆弱(ぜいじゃく)になっていたアサド政権が態勢を立て直しつつある。パンツィーリS1の配備によって、シリア軍は米軍の空爆に対抗することが可能になった。このようなロシアのアサド政権に対する露骨な梃子(てこ)入れに対して、米国は反発を強めている。

ロシアの国益 難民の流出を防ぐこと

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