同盟国の米国も、日露接近を警戒している。<米国務省のトナー副報道官は22日の記者会見で、日本政府がロシアのプーチン大統領の年内訪日で調整していることについて、ロシアがウクライナ東部で武装勢力への支援を続けていることを念頭に「ロシアと“通常通りの仕事”をするときではない」として日本に慎重な対応を求めた。/岸田文雄外相がプーチン氏訪日に向け、モスクワでラブロフ外相と会談したことに関しては「何のための(ロシア)訪問かは知らない」と述べた。>(9月23日「産経ニュース」)
米国は、ロシアがシリアに近距離防空システム「パントゥーリ(鎧(よろい))S1」(NATOコードSA22)を供与して、アサド政権を露骨に支援していることに対しても強い不満を有している。北方領土問題での前進も期待できず、日米同盟を揺るがすリスクを冒してまで、プーチン大統領の年内訪日に固執する必要はない。現在、重要なのは日露間に不信感があることを率直に認め、それを脱構築するための方策を考えることだ。拙速な日露首脳会談は、日本の国益増進に貢献しない。(作家、元外務省主任分析官 佐藤優(まさる)/SANKEI EXPRESS)