第2ステージ、小雨が降る中で美瑛(びえい)をスタートして富良野(ふらの)に向かう選手たち。背景にはこの地方特有ののどかな畑が広がる=2015年9月12日、北海道上川郡美瑛町(田中苑子さん撮影)【拡大】
現在、各大学のあいだでは出場枠をかけた熾烈(しれつ)な戦いがあるというが、黒川監督は「学生たちはプロ選手に怒られながらも育ててもらっている。ツール・ド・北海道に出場できるかどうかで経験できること、与えられることは大きく異なってくる」と話す。黒枝もヨーロッパを拠点に活動する兄の士揮の背中を追ってプロロードレーサーになる夢をもち、「ツール・ド・北海道は学生にとっては普通では経験できないことが経験できる場所。ここでの経験は大学を卒業した後の将来につながると思う」と瞳を輝かせる。
世界的に見ると3日間の小さなレースかもしれないが、日本の若手選手たちにとってツール・ド・北海道の存在価値はとても大きい。来年は30回目の記念大会を迎える。これからも若手選手と世界との架け橋を担っていくことだろう。(写真・文:フリーランスカメラマン 田中苑子(そのこ)/SANKEI EXPRESS)
■たなか・そのこ 1981年、千葉生まれ。2005年に看護師から自転車専門誌の編集部に転職。08年からフリーランスカメラマンに転向し、現在はアジアの草レースからツール・ド・フランスまで、世界各国の色鮮やかな自転車レースを追っかけ中。