【Campus新聞】
□作業車製造・販売 兼松エンジニアリング
兼松エンジニアリング(高知市)は、主に産業廃棄物処理業者向けの強力吸引作業車や高圧洗浄車などを製造・販売している。主力の強力吸引車は国内売り上げでシェア80%以上を占める。「地産外商」を掲げ、東京、大阪など全国7カ所に事業所を展開している。
1971年に高熱作業現場で使う大型冷却扇を開発し創業。その後、手作業で行っていた工場内の粉塵(ふんじん)除去を何とかしてほしいとの要望を受け、冷却扇の技術を逆応用した吸引技術の開発に着手した。ターニングポイントとなったのが「PX計画車」の開発。従来はポンプと車を動かす別々のエンジンを搭載。そのスペースのため、タンクの容量が小さくなるという非効率さがあった。そこで1つのエンジンでポンプと車を動かし強力な吸引力を生み出すことに成功した。
兼松の最大の強みは、同じ既製品を製造するのではなく、設計段階からそれぞれの顧客のニーズに対応する完全オーダーメードだ。作業車は法律で重量などさまざまな制限を受けるが、完全オーダーメードによって顧客のニーズに最も適したタンク容量、吸引力などのバランスを実現している。