手塚治虫は「火の鳥」に、永遠の命(これをめぐる人間たちの無為な争い、永遠に続く宿命、輪廻〈りんね〉など)というテーマを込めた。テーマの織り込まれた暗喩を知ると、敬愛すべき手塚治虫の代表作で、しかもマンガミュージアムの象徴にもなっている火の鳥が、かくも見事に琳派と融合しているかと驚嘆すべき作品だ。
それ以外にもメーン展示作品数約60点、総計約110点が展示されている。
後を継ぐ者たち
先人たちの傑作、名作を習いとして、後に続く絵師たちが尊敬を込めてその技法を模倣、模写して絵画の技法を作品から会得して後世につなげていくのが琳派である。
その先人たちが完成させたモチーフと現代のマンガ・アニメのキャラクターたちを融合させ、新しい作品を生み出した豊和堂のアーティストたちこそが、“琳派を継ぐもの”ではないのだろうか?(京都国際マンガミュージアム運営統括室 室長 安部一郎/SANKEI EXPRESS)