スポーツ庁の看板の序幕式で、ガッツポーズで写真撮影に応じる鈴木大地(だいち)長官=2015年10月1日、東京都千代田区霞が関の文科省(大西正純撮影)【拡大】
頭にあったのは「金メダル」だけ。ただ、秘策には体力消耗のリスクがあった。隣を泳ぐ世界記録保持者のバーコフ(米国)を慌てさせ、タッチ差で逆転優勝したシーンは今もスポーツ史に残る名場面。潜水が15メートルまでに規制されるきっかけにもなった。
熱いハートと行動力は現役時代と変わらない。2013年、日本水連会長に就くと、スポンサー確保に奔走した。訪問先では頭を下げ、必ず笑顔で記念撮影。応援団はみるみる増え、12年度に出していた約1億5000万円の赤字を就任1年目で黒字に。水連幹部は「大地のブランド力は本当にすごい」と太鼓判を押す。
選手たちからも「大地さん」と親しまれている。抜群の知名度だが、選手強化に加え、新国立競技場の建設や五輪エンブレムなど東京五輪に向けても課題山積。「私自身、後ろ向きで泳いでいたが、前向きに取り組んでいきたい」。厳しい目を注ぐ報道陣をクスっと笑わせた。(青山綾里/SANKEI EXPRESS)