パスコースを探す香西宏昭(中央)。世界を知る日本のエースは自身3度目のパラリンピックを目指す=2015年9月20日、東京都荒川区(長尾みなみ撮影)【拡大】
そのチームにいたのが及川監督だった。加入当初から個人練習に付き合ってもらい、イリノイ大留学のきっかけも作ってもらった。「今の自分があるのは晋平さんのおかげ」。だからこそ、ロンドン大会後に発足した及川ジャパンには強い思い入れがある。
「及川バスケットで勝ちたい。それが盛り上がりにつながれば」。パワーや高さに頼らず、スピードと緻密さ、賢さで勝負する全員バスケで、リオ行きの切符をつかみ、世界に打って出るつもりだ。
先天的な疾患で、生まれつき膝から下がない。車いすでの生活もプレーも、本人にとっては「当たり前」。しかし、周囲からは「障害があるのにすごいね」といわれる。そんな特別な視線を、少しでも変えたいと思う。
2020年は「そのきっかけの1つになる」と信じている。そのためにも、リオ切符は譲れない。「厳しい戦いになると思うが、このチームで予選を勝ち抜く。リオでは今までの日本の歴史の中で一番の成績をつかみたい」。世界を知る男が、地元・千葉で躍動する。(森本利優/SANKEI EXPRESS)