オバマ米大統領は今年1月、金正恩体制について「残忍で抑圧的で、自国民を食べさせることもできない。こんな体制はやがて崩壊する」と非難。米政府は「並進路線」は成立し得ないと強調するが、中朝交易が日常化し、住民が自ら食料を調達するすべを学んだ北朝鮮では、1990年代に起きたような飢饉(ききん)は起きないとの見方が多い。
攻めあぐねるオバマ政権は再び外貨獲得阻止を模索するが、決定打に欠け、南北交易を除く北朝鮮の貿易の9割を占める中国の圧力に期待する。習近平指導部は重い腰を上げ、中国共産党序列第5位の劉雲山政治局常務委員を派遣したが、どこまで締め上げるつもりかは見通せない。
先制使用の恐れ
「国ごとに事情と立場は違う。それに合わせて対処する必要がある」。習国家主席は9月、対北朝鮮での連携を訴える韓国の朴槿恵大統領にこう語ったという。平壌の繁栄の一方で、金正恩体制下では幹部約70人が粛清されたとされる。2012年の李英鎬朝鮮人民軍総参謀長、13年の張成沢国防副委員長に続いて、今年4月には人民武力相(国防相)だった玄永哲氏も姿を消した。