日蓮宗系の尼僧、鈴木日宣(すずき・にっせん)さん=2015年、千葉県内(財満朝則撮影)【拡大】
しかし当時の自衛隊は「国と国民を守る」という大切な存在でありながら、共産党、旧社会党などから「自衛隊など要らない。殺人集団だ」とまで言われていました。国民の理解も浅く、制服で道を歩いていて石を投げられた経験を持つ隊員もいます。辛酸をなめさせられながらも、大きな事故や災害が起きるたびに命がけで任務にあたってこられたのです。
仏教では「不忠者や不孝者が多いと地神が怒り地震を起こす」と教えていますが、平成7(1995)年に阪神淡路大震災、平成23(2011)年に東日本大震災が起き、被災地のみならず日本国中が揺るがされました。多くの犠牲者が出てしまった実に悲しい災害ではありましたが、自衛隊が不眠不休で救助活動、支援活動を行う姿に、多くの国民が自衛隊という存在のありがたさと勇気を頂いたのではないでしょうか。今や自衛隊は日本になくてはならない存在であり「自衛隊は不必要」という意見は皆無に等しいものとなっています。