日蓮宗系の尼僧、鈴木日宣(すずき・にっせん)さん=2015年、千葉県内(財満朝則撮影)【拡大】
≪常に用心することが大切≫
先月、安保法案が可決されました。50年、100年、1000年に1度といわれる自然災害を経験し、今までなかったことが現実に起こり得る世の中となっています。日蓮聖人は「よからんは不思議、悪しからんは一定と思へ」と仰せになり、最悪のことを常に頭に置くことを教えられています。また私の師匠の口癖は「用心のしすぎはない」です。私たち一人一人が、何が起きても不思議ではないと常に用心することが命を守る一番大事なことと言えましょう。
世界を見れば軍事力を増強して種々の国を脅かす国があり、日本もその脅威に対する防衛面を大きく変えていかなければならない状況にあります。「憲法9条があれば日本は守られる」と考える方がいますがそれは違います。日本は米軍が駐留していたが故に他国から攻められることはなかったのです。本来日本は自力で国を守るべきですが、憲法9条が足かせとなりそこまでの抑止力を持つことができません。今の世界情勢を見ても、他国と協力し合い自国を守る「集団的自衛権」が必要になっています。