「会場の応援がわれわれの背中を押してくれた」と及川監督。藤本も「歓声を力に変えることができた」と感謝した。藤井は「ぶれることなく、やるべきことをチャレンジできた」と胸を張った。
「あくまで通過点」
昨年の世界選手権、アジア・パラ競技大会で韓国に苦杯をなめた。藤本、香西ら主力が出ずっぱりになり、後半に息切れしたのが敗因だった。「全員で乗り越えていかないとパラリンピックは戦えない」と及川監督。今大会1次リーグであえて多くの選手を使い、中国に黒星を喫したが、控え選手の自覚と成長を促した。
この日、最後の得点を決めたのはチームで最も障害が重く、出場時間の短い佐藤だった。「涙が出るほどうれしかった。これが、われわれのチーム」。まさに指揮官が描いてきた“全員バスケ”の真骨頂だった。
もっとも、選手は「あくまで通過点」と口をそろえる。準決勝で豪州に完敗、世界トップとの差はまだある。「(リオまでの)1年弱でどこまで埋められるか」と及川監督。最終目標のメダル獲得へ、進化を止めるわけにいかない。(森本利優/SANKEI EXPRESS)