≪逮捕20年 「母親に戻して」訴え続け≫
「娘の死を悲しむ、一人の母親に戻して」。逮捕から20年余り。刑務所からの切実な叫びが、再審を大きく引き寄せた。無期懲役が確定した母の青木恵子元被告ら2人に、大阪高裁は23日、裁判のやり直しを認める決定をした。待ち望んだ吉報に「安心した」と笑顔を見せたという青木元被告。火災は車から漏れたガソリンの自然発火-。弁護団の無実の訴えが結実した。
「これは事件ではなく、事故だったのです」。和歌山刑務所(和歌山市)に収監されている青木元被告は記者との手紙の中で、長女のめぐみさんが死亡した20年前の火災を改めてこう総括した。
2012年3月の大阪地裁決定で一度は開いた再審の扉。しかし検察側の即時抗告により、先行きはまた見通せなくなった。刑の執行停止も認められなかった。
高裁での審理で、弁護団の再現実験を覆そうとした検察の試みは、3度にわたり失敗。しかし別の燃焼実験では自然発火を否定する結果が出た。「検察側の実験に一喜一憂した、苦しい3年の争いでした」(青木元被告)