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【Q&A】物価目標先送り 「2%」やはり困難 追加緩和見極め (2/3ページ)

2015.11.2 09:00

金融政策決定会合の後、記者会見する日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁=2015年10月30日午後、東京都中央区日本橋本石町の日本銀行本店(共同)

金融政策決定会合の後、記者会見する日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁=2015年10月30日午後、東京都中央区日本橋本石町の日本銀行本店(共同)【拡大】

 Q 物価は上がった方がいいのですか

 A モノやサービスの価格が下がれば暮らしが楽になるので、物価下落は好ましいように見えますが、企業の売り上げは減ります。経営者は投資や賃上げに慎重になり、家計の節約志向は強まります。デフレで経済の規模が縮小しないよう、日銀は世界標準とされる2%の物価上昇目標を設定し、長期国債のほか上場投資信託(ETF)などを買い取ってきました。

 Q 追加緩和に問題はないのでしょうか

 A 円安が進んで輸入品の価格が値上がりします。既に食品や衣料品などの値上げが相次いでいるため、所得が比較的少ない家計の負担は増しています。企業の業績は過去最高水準まで改善しているため政府は経営者に賃上げを促していますが、値上げに追いついていません。このため政府や日銀内の一部にも追加緩和に慎重な意見が増えています。

 Q 日銀の政策はどうなるのでしょうか

 A 日銀の黒田総裁は10月30日の記者会見で「(物価目標の)達成が無理とは全く考えていない」と強調しましたが、難しいことに変わりなく、市場関係者の間ではいずれ追加緩和が必要になるとの見方が多いようです。

食料は値上がり 家計の負担感増す

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