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【国際政治経済学入門】迷走する「GDP600兆円」達成論議 (2/4ページ)

2015.11.4 09:30

企業・金融機関の対外投資、内部留保と日銀資金=2008年末~2015年6月末。※データ:財務省、日銀、CEIC

企業・金融機関の対外投資、内部留保と日銀資金=2008年末~2015年6月末。※データ:財務省、日銀、CEIC【拡大】

  • 安倍晋三(しんぞう)首相が掲げるGDP600兆円は日本再生に不可欠だが、議論は迷走状態のままだ=2015年9月24日、東京都内(AP)

 自動車業界などの利害を反映する米議員の多くは、日本がデフレ不況の重圧を和らげるために、円安による輸出てこ入れに頼るのではないか、と警戒している。しかし、日本の方はデフレの国内では使われずに残る巨額の貯蓄を米金融市場に流しているので、日本のデフレはニューヨーク・ウォール街にとってみれば、むしろ歓迎だ。

 国際金融界の総本山、国際通貨基金(IMF)も日本の増税デフレを気にせず、消費税増税して財政再建を急げと毎年、対日勧告している。

 財務官僚やIMFなど国際金融界による増税デフレ包囲網の突破は、政治リーダーの責任である。安倍首相によるGDP600兆円の宣言はその点、大いに評価できる。ところが、その達成プログラム「1億総活躍社会」は文学的過ぎ、合理的な経済政策とは言い難い。そのあいまいさは、600兆円実現の道筋を見えなくしてしまう。

 有権者受けを狙っただけで、国全体の経済を考慮しない与党の消費税軽減税率論議は、17年4月に予定通りの消費税増税を安倍首相に実行させたい財務官僚の思うつぼだ。

足し算、引き算で帳尻を合わせる財務官僚

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