リッチー・マコウも笑うのだな。それでもややぎこちなく、まだ結構、怖いが。
ラグビーのワールドカップ(W杯)史上初の連覇を果たしたニュージーランド代表、オールブラックスの主将である。しかも、前回ニュージーランド大会に続いて、主将としての連覇でもある。
とにかく、顔が怖い。試合前の民族舞踊「ハカ」で敵を威圧する顔など、恐ろしくて直視できないほどだ。しかも後ろでマア・ノヌーらが舌を出して目をむいているものだから、怖さは倍増、倍々増する。
比べればドイツのGKオリバー・カーンや、ブラジルの主将ドゥンガらの名が浮かぶが、彼らの方がまだかわいげがある。
プレーぶりも容赦ない。密集やタックルの際に太い腕をボールと相手選手の隙間にこじ入れて反則すれすれに奪う「ジャッカル」を得意とする。味方の怠慢プレーには、ひとにらみでうつむかせる。
戦術眼にもたけ、プレーの選択に逡巡(しゅんじゅん)がない。オーストラリアとの決勝でも自らライン参加し、ミルナースカッダーへのラストパスでトライを生んだ。