ミャンマーで8日、総選挙の投開票が行われた。2011年の民政移管後初の総選挙で、アウン・サン・スー・チー氏(70)が率いる野党、国民民主連盟(NLD)が躍進し、第1党になる勢い。スー・チー氏は9日、党本部前で演説し「公式結果は公表されていないが、国民は選挙結果について既に理解している」と、勝利に自信を示した。軍系の与党、連邦団結発展党(USDP)のテイ・ウー党首代行は「(全選挙区の)大半で、われわれは負けた」と報道陣に述べ、敗北を認めた。
NLD幹部は産経新聞社に、独自調査に基づき、改選議席の80%を獲得するとの見通しを示した。連邦選挙管理委員会による投票結果の確定までには2週間近くかかるが、NLDの集計通りなら同党が単独で大統領を選出し、政権交代が実現することになる。
全土で4万以上の投票所が設けられ、人口約5100万人のうち有権者数は約3400万人。高い投票率が見込まれている。
国内外から1万2000人が選挙監視に当たり、日本から派遣された笹川陽平・政府代表(76)や欧米の監視団なども、自由で公平な選挙が行われたと一定の評価を与えた。