11月9日、スイス・ジュネーブで、ロシア陸上界のドーピング疑惑に関する調査結果を発表する世界反ドーピング(WADA)第三者委員会のリチャード・パウンド氏=2015年(AP)【拡大】
病的な不正の歴史
ロシアでは、メダルの数が国力を示すとの考えが根強く、「常に多数のメダルが期待できる陸上競技において、(不正行為は)病的な歴史を持つ」(露紙ベドモスチ)といわれる。
報告書によると、ソチ五輪開催時、モスクワのドーピング検査所にはロシア連邦保安局(FSB)が頻繁に出入りしたといい「組織(検査所)の独立性が脅かされた」とまで指摘された。
ただ、今回の事態がロシアのスポーツ界の正常化にどれだけ寄与するかは定かでない。インタファクス通信によると、ムトコ露スポーツ相は9日、陸上選手の多くは海外で活動しており、「彼らを(ロシアで)見ることすらできないのに、なぜわれわれが非難されねばならないのか」などと、責任回避ともとれる発言に終始した。