その翌朝である。痛いか痛くないかと問われれば、やっぱり痛いわけなのだけれど、それが鍼治療を受け、禁酒をした昨朝よりも今朝の方が痛いのか痛くないのかというと、それほど痛みは変わらないような気もするわけで、もちろん鍼治療の効果が今朝やっと少し出たことによって、昨夜の大酒のダメージを食い止めたのかもしれないけれど、そこのところはよく分からないわけである。しかし痛くないわけではないのだから、昨夜ほど酒は飲まない方がよいのかもしれないけれど、適度の酒はやっぱりストレスの解消にもなるし、ちょっとの珈琲はきりりとするし、チョコも疲れたときに集中力が高まるし、小麦粉はよく分からないけれど、姿勢を良くして、変な座り方もしないで過ごしつつ、風邪や黄砂に気をつけて、また困ったときは行きつけの鍼灸師の先生のところへ駆け込むのである。ああ人生。(演出家 長塚圭史、写真も/SANKEI EXPRESS)
■ながつか・けいし 1975年5月9日、東京生まれ。96年、演劇プロデュースユニット「阿佐ヶ谷スパイダース」を結成。ロンドン留学を経て、ソロプロジェクト「葛河思潮社」を立ち上げた。作・演出の舞台『ツインズ』が12月6~30日にパルコ劇場にて開催。出演は古田新太、多部未華子、りょう、石橋けい、葉山奨之、中山祐一朗、吉田鋼太郎。