後日、ピーターさんのお宅を訪ねました。まずは、材料となる若いバニヤンツリーを探しに行きます。「どこにあるの?」と尋ねると、「歩いて1時間くらいかな」と。嫌な予感…。バヌアツ人の時間の感覚を信じてはいけません。たいてい「1時間」と言われれば、倍の2時間はかかります。しかも、ブッシュ(英語『bush』:樹木の生える茂み)の中を歩くとなると、かなりハードな道のりになるはずです。私は車で来ていたので「途中まで車で行こう」と誘いますが、ピーターさんは「大丈夫だ。歩こう」と譲りません。こちらも、この先の長い道のりを考えると目まいがしてくるので、なんとか説得して、車で行けるところまで行くことになりました。
そして、車を降りて、いざ、ブッシュへ。道なんかありません。彼らにとって道は自分たちで切り開くもの。ブッシュナイフでガンガン目の前の草木を切り倒し、バニヤンツリーを求めて道なき道を進みます。そして、若いバニヤンツリーを見つけると、その根を1メートルくらいに切り出します。思いのほか、すぐにバニヤンツリーが見つかったので、ほっとしました。