金融政策決定会合後に記者会見する日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁=2015年12月18日午後、東京都中央区日本橋本石町の日本銀行本店(共同)【拡大】
日銀は今回の決定を「大規模緩和を補完するための措置」と位置づけ、黒田総裁も「追加緩和ではない」と強調した。緩和策としては力不足との批判をかわす狙いがあったとみられる。
強化策には、国債買い入れを円滑に進めるため、購入する国債の満期までの平均期間を現在の7~10年から、7~12年に長期化する施策も盛り込まれた。不動産投資信託(REIT)に関しても、個別銘柄ごとの買い入れ上限額を引き上げた。金融機関に融資を促す「貸出支援基金制度」の拡充も決めた。
日銀は景気の現状判断を「緩やかな回復を続けている」で据え置いた。輸出は「一部に鈍さを残しつつも、持ち直している」と判断を上方修正した。
≪対話行き詰まり 黒田バズーカ不発≫
日銀が大規模な金融緩和の強化策を打ち出した。かつて大幅な株高と円安を演出し「黒田バズーカ」の異名を取った黒田東彦総裁。政府がこれ以上の円安が進めば暮らしに悪影響が及ぶと懸念するなかでの政策変更は、株価急落を招き不発に終わった。政策に失望した市場との対話の行き詰まりが露呈した。