討論会を終え、ヒラリー・クリントン前国務長官(手前)は、満足そうに支持者に向けポーズをとった=2015年12月19日、米ニューハンプシャー州マンチェスター(ロイター)【拡大】
「私には戦略がある」
「私には戦略がある」。東部ニューハンプシャー州マンチェスターの大学で開かれた19日の討論会。クリントン氏は、IS対策は、自分に任せてほしいとばかりに胸を張った。安全保障は自分の得意領域だとの自負も読み取れる。
一時は、長官時代に公務で私用メールアドレスを使っていた問題が響いたクリントン氏だが、最近は安定。ABCテレビが18日発表した世論調査結果での支持率は59%で独走状態。サンダース氏の28%に31ポイント差をつけた。
ダートマス大のディーン・レーシー教授は、クリントン氏を「両党で本選モードに入っている唯一の候補」と分析。「経験豊富な強い指導者」のイメージを武器に、無党派層を固める戦略を既に進めていると指摘する。
だが、共和党候補との直接対決を想定した調査では、油断できない結果も出ている。
NBCテレビが14日発表した世論調査結果によると、共和党で支持率首位のトランプ氏には10ポイント差、2位のクルーズ上院議員(44)には3ポイント差でクリントン氏に軍配が上がった。しかし、クリントン氏はルビオ上院議員(44)を3ポイント、元神経外科医、カーソン氏(64)を1ポイント、それぞれ下回った。