≪猫が紡ぐ絆 「縁結び」のお寺に≫
随時開催される「譲渡会」も好評で、寺で面倒をみている猫の譲渡はもちろん、里親募集の橋渡しにも一役買っている。
保健所で殺処分される直前の猫を引き取り、譲渡会で新しい飼い主の元へ送り出したことも。これまで250匹を超える猫が、御誕生寺から巣立っていった。
「御誕生寺の猫が、ある意味“ブランド”として認められてきたのでは」と話す副住職。
多いときには60匹以上の猫であふれかえっていたというが、取材当日は27匹と“全盛期”の半分ほど。その全てに名前の書かれた首輪が付けられていることからも、猫を大切に扱っている様子が伝わってくる。
日々の修行に加え、猫の世話まで…大変なのでは? 若い修行僧に尋ねてみた。「これが日常です。日々の修行の一部です」。きっぱりとした答えがかえってきた。思わず、自身の俗物ぶりを反省してしまった。