福島と同型は停滞
これまで合格したのはすべて加圧水型軽水炉(PWR)で、福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉(BWR)の審査の遅れは著しい。
難航の理由は、新基準で義務付けられた、事故時に格納容器の圧力を下げる「フィルター付きベント(排気)」だ。BWRは格納容器が小さく、危機的状況に至るまでの時間が短いため、再稼働と同時に設置されていなければならない。国内原発にはなかった設備で、安全性の認定に時間がかかっている。
BWRの中でも、審査の準備が整っており、安全対策設備も充実している東電柏崎刈羽6、7号機(新潟県)が優先審査に選ばれているが、新たな課題が浮上。敷地内の防潮堤などの下を通る破砕帯(断層)に過去にずれた痕跡が見つかり、規制委がデータなどの追加提出を求めた。