だからこそ、人民銀行は元を買い支えて、元安幅を最小限にとどめる、というのが現下の実態だ。
ところが、投資家にとってみれば、元の下落が続くことに違いないのだから、資本逃避は止まらない。元安は外貨建ての巨額債務を抱えている中国企業の実質債務負担を増やす。当局がいくら株式市場を管理、売買を規制しても、中国株売り圧力が高まる。際限のない元安、株安の連鎖が起きている。
打開策があるとすれば、元制度にある。管理変動相場制を廃棄して、先進国は当たり前の自由変動相場制(フリーフロート)に転換することだ。となると、当局の介入はなく、元相場は市場の需給を全面的に反映する。相場の変動は激しくなるが、投資家は為替の変動リスクを考慮して投機を控えるようになり、いずれ市場需給に合致する水準に元相場が落ち付くだろう。