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【ヤン・ヨンヒの一人映画祭】フィクションだけどリアル過ぎる現実 (2/4ページ)

2016.1.15 13:00

映画「ディーパンの闘い」(ジャック・オディアール監督)。2月12日公開(ロングライド提供)。(C)2015_WHY_NOT_PRODUCTIONS-PAGE114-FRANCE_2_CINEMA

映画「ディーパンの闘い」(ジャック・オディアール監督)。2月12日公開(ロングライド提供)。(C)2015_WHY_NOT_PRODUCTIONS-PAGE114-FRANCE_2_CINEMA【拡大】

  • ヤン・ヨンヒ(梁英姫)監督(ワハハ本舗提供)

 主人公、ディーパン(アントニーターサン・ジェスターサン)は、内戦下のスリランカで闘った元兵士。故郷を逃れフランスに入国するために見ず知らずの女、ヤリニ(カレアスワリ・スリニバサン)と、その女が連れてきた少女、イラヤル(カラウタヤニ・ヴィナシタンビ)と家族を装い、偽造旅券を得て船に乗る。向かった先はフランス。辛うじて難民審査をパスした3人は、パリ郊外の団地で暮らすことになる。ディーパンは団地の管理人の職を見つけ、ヤリニは家政婦の仕事を得てイラヤルは学校へ通う。外では「家族」を装い、家では「他人」として衝突する3人だが、やがてお互いの心は溶け始める。

 ディーパンとヤリニは結ばれ、イラヤルは2人の間を取り持つ賢い娘のような存在に。パリに潜伏していたスリランカの武装組織の上官がディーパンに近づき祖国への武器調達を命じるが、ディーパンは断る。スリランカでの闘争の中で妻と娘を失ったディーパンは、新しい家族のために暴力に手を染めないことを誓う。しかし荒くれ者や麻薬密売グループなど、団地にはびこる抗争がディーパンとヤリニを巻き込んでいく。ディーパンは愛する新しい家族を取り戻すために、闘いへの道を歩んでいく…。

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