映画「ディーパンの闘い」(ジャック・オディアール監督)。2月12日公開(ロングライド提供)。(C)2015_WHY_NOT_PRODUCTIONS-PAGE114-FRANCE_2_CINEMA【拡大】
「難民」ではなく「個」であること
「難民」という言葉に慣れたくないと強く思った。もちろん報道の現場や議論する上では仕方がないことだが、あくまでもカテゴリーにすぎない「難民」という言葉で人々を呼ぶことに違和感を持ち続けたいと感じた。ひとくくりに呼ばれる一人一人は、それぞれが違う人格であり、別の人生を生きている「個」であるということを忘れないようにしたい。
ファッション雑誌に出てくるパリをフランスだと思って済む時代はとうに過ぎ去った。今のヨーロッパを知る上でとても大切な作品の一つに違いない。本作は昨年の第68回カンヌ国際映画祭で最高賞「パルムドール」を受賞した。(映画監督 ヤン・ヨンヒ/SANKEI EXPRESS)
■ヤン・ヨンヒ(梁英姫) 1964年、大阪市生まれ。在日コリアン2世。映画監督。最新作「かぞくのくに」は第62回ベルリン国際映画祭で国際アートシアター連盟賞を受賞。他に監督作「ディア・ピョンヤン」「愛しきソナ」がある。
【ガイド】
2月12日から東京・TOHOシネマズ シャンテほかで全国公開。