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イナガキタルホが放つ都会の遊星的郷愁 いまこそ稲垣足穂の文芸的抽象力が求められている 松岡正剛 (5/5ページ)

2016.1.24 11:00

 【KEY BOOK】「稲垣足穂全集(全13巻)」(筑摩書房、在庫なし)

 これまで何度かタルホ全集が編まれてきた。ぼくがとことん読んだのは現代思潮社の『稲垣足穂大全』で、その成果は『タルホ事典』の「タルホ=セイゴオ・マニュアル」としてまとめた。また凾入りの『タルホ・クラシックス』全3冊揃い(読売新聞社)も編集した。この筑摩版はいま入手しやすい最も配慮された全集だが、いささか「遊び」や「余禄」がない。タルホは絶対少年的なダンディズムを謳歌した人でもあったので、もっとシャレてほしかった。(編集工学研究所所長・イシス編集学校校長 松岡正剛/SANKEI EXPRESS

 ■まつおか・せいごう 編集工学研究所所長・イシス編集学校校長。2月中旬に、工作舎で出版した『稲垣足穂さん』(1979年)が立東舎文庫から復刊される。晩年の稲垣足穂と密接に関わった松岡ならではの“タルホの読み方”兼“読書ガイド”となっている。カバー挿画は、まりの・るうにい氏の『遠方の崩壊』。最新の千夜千冊は1599夜「枕詞論」(http://1000ya.isis.ne.jp/

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