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「端」と「際」が決め手になっていく 花布(はなぎれ)が見せる本の美学 松岡正剛 (1/3ページ)

2015.12.13 10:30

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)【拡大】

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 【BOOKWARE】

 岩波茂雄には本が出来上がってくると、表紙やページを掴んでさかさまに振り、製本がちゃんとしているかを確かめるクセがあったようだ。ときどき本を机や床に投げつけて、それでも丈夫かどうかを確かめたという逸話ものこっている。

 本は著者がいて編集者がいて印刷者がいても、本にはならない。製本者によってやっと本になる。編集屋にとって、自分が手掛けた本が製本されて届いてきたときの晴れがましさは、仕立てたばかりの洋服に腕を通すようで、なんとも落ち着かないほど格別な気分になるものなのだ。

 文字や写真や図版の中身が印刷されたページは、いったん16ページずつの「折り丁」になる。これを15折とか32折とかに束ねて断裁し、接着剤・針金・糸・リング等々で綴じ合わせ、見返しで表紙が取れないように貼り付けて仕上げるまでを「製本」(英語はbookbinding、postpress)という。フランス語では「ルリユール」(reliure)というのだが、これは手工芸的な製本をさすことが多い。フランスにいる羽田野麻吏のルリユールは美しい。

日本独特の「エッジ文化」

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