本の綴じには、雑誌のような見開きの「のど」を金具止めする中綴じ、背が直角に折れる角背の平綴じ、丸背の無線綴じ、糸でかがる網代綴じ(かがり綴じ)などがあって、これに表紙としてソフトカバーあるいはハードカバーがつく。ほかにフランス装、和綴じ、テープ製本、簡易製本などがあるが、ともかくも本は「綴じてナンボ」のものなのだ。
上製の本にはたいてい「花布」(はなぎれ)がつく。ヘッドバンドとかヘドバンという。背の天地両端の飾り布のことなのだが、もともとは補強と背の接着部分を隠すためだった。それが和本の美学が反映して、まるで畳の繧繝縁(うんげんべり)や襟元から“ちら見え”する襦袢や半襟(はんえり)のように、ハッとさせる「あしらい」になった。洋書のヘドバンは折り丁を束ねた白テープに付く着色糸から派生したけれど、日本の花布はあきらかに日本独特の「エッジ文化」の勝負どころなのである。花布にはけっこう種類があって、色も模様も粋である。そこには真田紐(さなだひも)などの組み織りの伝統も生きている。