韓国の世論に危険な変化が生じている。28日、韓国の有力紙「朝鮮日報」が「米中に頼れない韓国、今こそ独自の核武装を」と題する社説を掲げた。
情緒的で危険な主張
<北朝鮮の核問題解決の責任を中国に押し付けてきた米国や、北朝鮮による相次ぐ核実験を黙認してきた中国を信じるべき時はもう終わった。今や韓国は自衛策として最低限の核兵器を保有するため、国民的な議論を行わざるを得ない状況に直面している。それによって国民が核兵器保有を進めることで一致すれば、韓国政府はすでに紙くずとなった1991年の韓半島(朝鮮半島)非核化共同宣言をまずは破棄しなければならない。さらにウラン濃縮や核燃料の再処理など、最低限の核主権確保に向け米国との交渉もあらためて推進しなければならない。
一方で核武装を無理に進めた場合、韓米同盟にヒビが入るのはもちろん、国際社会からの制裁も避けられないだろう。これは貿易で国の経済を維持する韓国にとっては大きな試練になるはずだ。またたとえ独自の技術を確保したとしても、強大国による厳しい監視をくぐり抜けて原料を確保し、核兵器を作れるのかという懐疑論もある。