東郷元帥から贈答品
町の中心のタウンホール(市庁舎)を訪ねると、アン・トンプソン市長が市長室の真ん中に飾られた日本製の陶器の大皿を見せてくれた。これは「金華山」の手製で作成された陶器で、東郷平八郎元帥が「金剛」進水式で1911年7月10日、バロー・イン・ファーネス市を表敬訪問した際に、連合艦隊を代表して贈呈したものだった。東郷元帥は日露戦争の勝利を祝う市民の熱狂的な歓迎を受けたという。トンプソン市長は「ミカサはわれわれの誇り。ミカサ・ストリートの名前を永遠に変えるつもりはない」と語るとともに、「『ミカサ・ストリート』と同様に東郷元帥からの贈答品は100年余、語り継がれ、第二次大戦中でも一度も取り除かれることなく市長室に飾られてきた」と胸を張った。そして、三笠が取り持つ縁に関連して、「現在ミカサが保存されている横須賀市(神奈川県)や『ストリート』がある舞鶴市(京都府)と姉妹都市提携して関係を深めていきたい」と話した。(岡部伸、写真も/SANKEI EXPRESS)