1万5000円を割り込んだ日経平均株価などを表示する都内の電光掲示板=2016年2月12日、東京都内(AP)【拡大】
米国の金利が想定していたように上昇しないのならば、ドルを買う必要はない。ドル売りによる自国通貨高を回避しようと日欧の中央銀行は動く。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は追加の金融緩和を示唆。日銀も、円を買う魅力を無くすことで円高を阻止しようとマイナス金利政策の導入を決めた。
輸出企業に影
ただ世界経済の不透明感が強まる中、より安全な投資先を求めて、円や国債を買う構図になって、急激な円高、長期金利の異例のマイナスにつながった。円高圧力は日に日に高まる状況で、中央銀行頼みの政策に限界も見られる。
3つの不安は海外要因で、日本の打つ手は少ない。原油安の流れを変えるため石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどが協調減産で合意する見通しは立っていない。中国経済の構造改革には長期の取り組みが必要だ。
米経済の見極めにも時間がかかり、利上げをめぐる思惑に振り回されそう。欧州では金融不安再燃の兆しもある。
円高の勢いが止まらなければ、稼ぎ頭の輸出企業の業績を悪化させる。本番を迎えた春闘への悪影響が避けられず、個人消費の回復が一段と遅れることになる。