誰にも気づかれず…
餅つき、漫才、将棋、編み物など多様な催しで復興住宅に入居する高齢者らの交流を進めている増田敬さん(64)は、「顔ぶれは固定化していく。出てこない人にどう出てもらうか」と悩む。
増田さんは昨年10月、隣の部屋で1人暮らしだった50代男性が自室で急死しているのを発見した。死後数日が経過。周囲と話すのが苦手そうだったので、なるべく話しかけていたという。「もっと早く気付いてあげられなかったのか」。今も自問自答している。
復興住宅での孤立は1995年の阪神大震災で社会問題化した。阪神の復興住宅の高齢化率は2001年=40.5%、20年=48.2%。石巻市では昨年末時点で復興住宅の入居者の約35%が高齢者となっており、今後も上昇するのは間違いない。
「阪神より復興住宅整備に時間がかかっている。仮設と復興住宅が混在し、被災者を取り巻く状況は阪神のときより厳しい」