「阪神より厳しい」
災害復興に詳しいダイバーシティ研究所の田村太郎代表はこう指摘する。阪神大震災で新築された復興住宅の数は東日本とほぼ同じ約2万5000戸。阪神では発生1年後から復興住宅への移行が一斉に進んだが、東日本では5年たった今も半数は未整備だ。
整備を待ちきれずに自力再建に方針を変えた人も多い。宮城県気仙沼市では完成した計453戸のうち50戸がキャンセルされて空き室になった。「意向をリアルタイムで把握するのは難しい」(担当者)。
将来的に必ず増える空き室を見越して設計された住宅が宮城県七ケ浜町にある。
地区ごとに固まって入居し、コミュニティーを作りやすくした集合住宅。ポイントは、中庭を挟んで建物の玄関側が対面するように設計された点だ。玄関から外に出ると隣人の生活の気配が分かる。
七ケ浜町の復興住宅は5地区計212戸で高齢化率は50%。町の元復興アドバイザー、東北大学大学院の小野田泰明教授(建築計画)は「早く建てるのも大事だが、復興住宅を復興住宅だけで終わらせないことも大事」と訴えている。(SANKEI EXPRESS)