消費者物価上昇率の実績と先行きの予測【拡大】
日銀は30日発表する「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で15、16年度の上昇率予測を2%程度とする見通し。日銀内からも「本当の勝負はこれからだ」(幹部)との声が漏れる。夏以降に物価上昇率が低下する事態になれば、いったん遠のいた市場の追加緩和期待が再び頭をもたげそうだ。
ただ、想定通りに2%上昇目標の達成が視野に入った場合でも、日銀は難しいかじ取りを迫られる。金利の急上昇といった混乱を避けるため、昨年4月に導入した大規模な量的金融緩和策の終え方をめぐる「出口」戦略について「日銀による早めの情報発信が不可欠になる」(証券系エコノミスト)ためだ。
その場合、国債などの買い取り額を縮小させるなどの案も浮上しそうだ。今月8日の金融政策決定会合後の記者会見で黒田総裁は追加緩和の可能性を質問され、「逆の方向の調整の余地もある」と含みを持たせた。今夏以降の物価が上昇しても下落しても「黒田日銀」の金融政策は転換点を迎えることになる。