チップ不要を知らせる案内を店頭に掲示したニューヨークで人気の居酒屋「Riki(リキ)」。ネット上でも話題となっている【拡大】
しかし、マイナス面もあります。チップを廃止した場合、メニューにチップ代が含まれることになり、メニュー自体の価格設定が必然的に高くなります。そうなると多くの米国人は、お店が単に値上げしただけだと勘違いするのです。
前述のマイケル・リン教授も「米国人はチップを食事代と考えていないことが多い。その店の価格設定が高いかどうかを判断する際、チップは考慮に入れないのです」と話し「チップを取るレストランは、チップを取らないレストランより(メニューの価格を)15%安くできるでしょうが、それはチップを期待しているからです」と説明します。確かに、チップの分を含めれば顧客が支払う総額はほぼ同じになりますからね。
また、前述のニューヨーク・タイムズ紙によると、チップにはもともと、ウエイターやウエートレスといった接客担当の人々と、キッチンなど裏方で働くスタッフの賃金を均等化するという雇用者側の狙いもあるのですが、キッチンなどで働く人々の中には不満を持つ人もいるほか、当の接客担当者同士でトラブルが発生する事例も少なくなく、訴訟に発展するケースも珍しくないといいます。