「国立競技場」解体なお賛否交錯 東京五輪、国際都市へ挑戦 (2/5ページ)

2014.5.21 07:03

神宮外苑地区の地区計画

神宮外苑地区の地区計画【拡大】

 JSCでは、2012年7月に参加資格を著名な建築家に限定した国際デザインコンクールの開催を発表。日本を代表する建築家、安藤忠雄氏を審査委員長に、2カ月という短期間で応募があった46作品の中からザハ・ハディド氏を選んだ。当初の案は、敷地をはみ出して高速道路や鉄道をまたぐアプローチを設けるなど自由奔放なデザインで、建物の高さも70メートルと20階建てビルに相当する大きさだった。

 東京都は、ザハ案の実現に向けて13年5月の都市計画審議会で容積率緩和や用途地域変更などを盛り込んだ神宮外苑地区約64ヘクタールの地区計画を決定。「審議会の委員には建築の専門家が一人も入っていなかった」(現代計画研究所・藤本昌也会長)との指摘もあるが、計画決定で国立競技場の建て替えだけでなく、神宮外苑全体の再開発に向けた環境も整えられた。

 しかし、東京オリンピック開催決定直前の8月に、建築家の槇文彦氏が「新国立競技場案を神宮外苑の歴史的文脈の中で考える」と題した論考を発表。それを機に「神宮外苑にはふさわしくない建物の高さ・大きさだ」との批判が高まり、今も賛否は分かれたままだ。

議論されないまま、新国立競技場の計画が進んだとの印象は否めない

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