中江 そもそも消費増税が、なぜ景気の足を引っ張っているのでしょうか。
高橋 やはり個人消費の落ち込みが大きく影響しています。その原因の一つは、賃金が上がった以上に物価が上昇し、消費税も上がってしまったこと。つまり、実質所得が目減りしてしまったことが消費低迷の大きな要因です。賃金は上がったのに生活はなかなか改善しない。だから、やむなく消費を抑えてしまう。特に、子育て世代や低所得者層、景気回復が届きにくい地方などでは、消費増税によるマイナスの側面が強く出てしまったのではないでしょうか。
今年も、政府は経済界に賃金の引き上げを要請しており、企業も前向きに対応する構えです。昨年は消費税率引き上げにより、賃金の伸び以上に物価が上昇したため、実質賃金はマイナスになりましたが、今年はプラスになることが十分に期待できます。賃金を上げることが最大の景気対策です。
中江 個人消費低迷の背景にある実質所得の伸び悩み。2度目の消費税引き上げを2017年4月に延期した理由は分かります。ただ、再引き上げの際にまた消費が低迷し、景気が悪くなるという心配はありませんか。