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■原発再稼働の遅れ、景気回復の足かせに
高橋 経済的な視点で言えば、原子力発電所の再稼働が遅れていることが一番の問題です。日本では一昨年9月からすべての原子力発電所が稼働停止していますから、老朽化した火力発電所もフル稼働している状況です。そのために、火力発電の燃料費が年間約4兆円増加し、結果として貿易赤字の拡大や電気料金の値上げにつながっています。原子力発電所の稼働停止は日本経済にとってマイナスでしかありません。原子力規制委員会による審査で安全性が確認された原子力発電所に関しては、できるだけ早く再稼働させて電気料金が上がらないようにしていくことが必要だと思います。
日本はいま円安なので、仮に原油価格が以前のように上がっていたら、もっとすさまじい状況になっていたと思います。そうすれば当然、電気料金は大幅値上げしなくてはならないでしょうし、ガソリンなど他のエネルギーコストにも大きな影響が及ぶことは目に見えています。幸いなことに、原油価格が大幅に下落している今の状況は、ある意味で、日本経済にとって「天の助け」といえるかもしれません。