中江 原油価格の下落を「神風」などという人もいますけど、これに頼っていてはいけないと思います。常にエネルギー全体のことを考え、コストを下げていく努力が必要ですね。
高橋 おっしゃる通りです。エネルギー問題は企業の経済活動だけでなく、国の根幹、そして私たち一人一人の生活にも深くかかわってくるものと考える必要があります。震災以降の過度な火力発電依存は、追加燃料費の増大や電気料金の値上がりにつながるだけでなく、設備トラブルによる大規模停電リスクや温室効果ガスの排出増につながるという問題もあり、マクロ・ミクロの観点から企業活動や国民生活に与える経済的な影響が懸念されます。その意味からも、安全性が確認できた原子力発電所を再稼働させ、早期に電力の安定供給を図るべきでしょう。
もちろん、省エネをさらに進め、国を挙げて電力やエネルギーの使用量を抑える努力を進めていくことが重要ですが、社会構造はすぐに変わるものではありません。日本の事情に関係なく外的な要因で変動するエネルギー価格に対して、中東情勢の悪化など、いま何があっても対応できる態勢を整えておくことが不可欠です。エネルギー安全保障の観点からも、短期的には原子力の早期再稼働、中長期的には原子力を含めたエネルギーミックスが極めて重要です。