【展望 経済成長とエネルギー】民間の力を引き出して、デフレ脱却、経済再生へ エコノミストに聞く (9/9ページ)

2015.2.4 05:00

高橋進氏と中江有里さん

高橋進氏と中江有里さん【拡大】

  • 日本総合研究所理事長(経済財政諮問会議議員)高橋進氏
  • 女優・作家中江有里さん

 中江 日本のエネルギー政策は、景気を回復させ、経済を成長させていくという安倍政権の課題とも密接にかかわっているのですね。

 高橋 ご承知のように日本はエネルギー資源が乏しく、海外からの輸入に多くを依存しており、エネルギー自給率は約5%に過ぎません。これは日本の宿命です。

 原子力発電所の長期停止に伴う追加燃料費の増大で、電気料金は3・11以降、すでに企業向けで3割、家庭向けで2割上昇したという試算もあります。原子力発電所がこのまま稼働できない状況が続くと、電気料金のさらなる値上げはさけられません。こうした追加負担は実体経済にとってマイナスに作用します。実際、貿易収支の数字に端的に表れています。追加の火力燃料費1日100億円の国富が、海外に流出しています。

 企業が収益を確保し、賃金を引き上げ、経済の好循環を実現するためには、経済状況の改善が不可欠ですが、エネルギー価格の上昇は確実にそれを悪化させる要因になっているのです。貿易収支が悪化している現状を打開するには、原子力発電所の再稼働によるエネルギーコストの低減や価格競争に巻き込まれない付加価値を高めた輸出など、経済全体で対応策を考えていくことも求められると思います。

■【展望 経済成長とエネルギー】民間の力を引き出して、デフレ脱却、経済再生へ エコノミストに聞く(PDF)

                   ◇

【プロフィル】高橋進

 たかはし・すすむ 1953年生まれ。76年一橋大学経済学部卒。住友銀行(現三井住友銀行)入行。日本総合研究所主任研究員、同調査部長、チーフエコノミスト、内閣府政策統括官(経済財政分析担当)などを経て、2011年から現職。13年1月から経済財政諮問会議の民間議員も務める。ニュース・報道番組のコメンテーターとしても活躍中。

                   ◇

【プロフィル】中江有里

 なかえ・ゆり 1973年生まれ。女優、脚本家、作家。89年芸能界デビュー、多くのテレビドラマ、映画に出演。2002年に『納豆ウドン』で 、第23回「BKラジオドラマ脚本懸賞」で最高賞を受賞し、脚本家デビュー。著書に『ホンのひととき 終らない読書』『ティンホイッスル』など。フジテレビ系「とくダネ!」などの情報番組にコメンテーターとして出演中。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。