◆個人消費を牽引役に設備投資も上向く
中江 経済をはじめ日本の将来に不安があり、生活者は消費を控え貯蓄に回して備えることが、ささやかな自己防衛だと思う時代がかなり続いてきたと思います。2015年は力強い景気回復へと向かう年となるでしょうか。
高橋 緩やかながらも、個人消費の回復を牽引(けんいん)役に景気は上向くと思います。この点はかなり楽観的に見ていてもいいでしょう。企業収益も改善し、これまで抑えていた設備投資が進むことが見込まれます。今年の日本経済を牽引するのは個人消費、次に企業の設備投資という図式でしょう。
今回は円安基調なのに輸出があまり伸びていません。多くの企業が生産拠点を海外に移転していること、国際競争力の低下など理由はさまざまですが、世界経済が思ったより回復していないことが大きいと思います。しかし、輸出が伸びていないとはいえ円安になった分、企業の収益は増えます。これを原資に賃金を引き上げれば個人消費が上向き、それが企業の業績向上・設備投資の促進につながります。こうした経済の好循環を実現することで、景気回復への流れは確かなものになる。今年は内需主導の景気回復が期待できるとみています。
中江 お話を伺って理解が深まりました。やはり、生活者が経済の先行きを心配することなく安心してお金を使えるような政策を望みたいですね。アベノミクスによる株高・円安効果でデフレからの脱却に光がみえてきましたが、一方で足元では、経済成長に欠かせないエネルギー問題がありますね。