景気が減速する中国で、ただひとつ今後爆発的に伸びることが確実な市場がある。国家の威信をかけて強化することを決めた「サッカー」市場だ。3月に「中国サッカー改革・発展のための総合プラン」を発表。全国5万校もの小中学生を対象としたサッカー学校の設立や、数百カ所の競技場の建設、そしてワールドカップの自国開催と優勝を目指すという。関連分野も含めた市場規模は15兆円超に達するという試算も出ており、その札束の“引力”にサッカーの強豪ひしめく欧州各国がなびきつつある。アジアインフラ投資銀行(AIIB)で世界経済の秩序を変えようとしている中国が、サッカーの世界でも勢力図を塗り替えることになるか。
数百カ所の専用スタジアム建設!!
「習主席がサッカーファンであることは知っています。(英国の)プレミアリーグに参加する中国人選手が増えることを希望します」
3月初旬に北京を訪れ、習金平国家主席と会談した英国王室のウィリアム王子は、「英国などサッカー強豪国から多くを学びたい」とする習主席にこう答えるなどして、2人はサッカー談義に花を咲かせという。中国現地紙などが伝えた。