中国リーグがJリーグ上回る日は近い
すでに沸騰寸前の中国のサッカー市場だが、習主席が主導した「総合プラン」により、今後さらに拡大することは確実。新華社の報道によると、試合の入場料、試合中継、広告、サッカーチームのユニホームなどのグッズ、サッカーチーム記念グッズなどの販売収益など8000億元(約15兆円)の発展余地があるとしている。
15兆円の根拠については詳しくわからないが、コンサルティング会社のデロイトトーマツによると、Jリーグの売上げ規模は2013年で約550億円。英プレミアリーグの約4000億円に比べると7分の1程度にとどまる。それでも現時点では中国スーパーリーグよりも市場規模ではJリーグが上回っているとみられるが、習主席の本気度をみると、これは近い将来に逆転される可能性が非常に高い。
AIIBでは、欧州各国が狡猾に中国の資金力を利用しようと相乗りを決めた。サッカーでも欧州各国はチャイナマネーを積極的に引き込むスタンスだ。極めて政治的色彩の強いAIIBへの日本の関わり方は議論百出の状況だが、スポーツの世界は別。欧州リーグ以上にJリーグでは資金難にあえぐチームが続出する状況で、チャイナマネーを自国リーグの強化に生かすぐらいの戦略的な関わり方を模索する方が得策といえるのではないだろうか。